1曲をマスターすること
このところ教則本の進度が遅く、教則本の予習分の貯金もあるので、曲練習に多くの時間を割いて楽しんでいます。
My Repertoryのいろいろな曲を再び吹いていますが、1曲をマスターすることの感覚が今までとは違ってきました。今までは、運指とリズムへの追随ができて、伴奏に従って1曲を間違いなく吹けるようになったところで合格としてきましたが、実はこれは曲を吹く大前提が完成したのに過ぎないと気が付きました。
運指とリズムへの追随が苦も無くできるようになって、初めて曲想に注意を向けることができますが、振り返って吹いて見ると、各音がきれいに出ているか、その曲らしいアクセントを付けて吹いているか、音の強弱はとか、部分部分の完成と曲全体の完成を考えてみると、どの曲もまだまだ低レベルで終了にしていたなと思います。
もう一つ注意しているのが、指への意識を強くすることです。同じ曲を何回も吹いていると、指は自然に楽譜に追随して動くようになりますが、逆に無意識に動かすのではなく、楽譜に従って今この指をこう動かしていると意識して動かすようにしています。これが正解なのかどうか分かりませんが、こうすることによって、楽譜の音符に対して各指がさらに意識的に動くようになるように思います。また各指の正確な使い方の訓練になるように思います。
さらに、次の音符を見ながら、頭の中では次の指の準備をすることも意識してやっています。
この段階をさらに進めると、結果として現在は到達できていない一段上の無意識レベルでの運指ができるようになるのではと思っています。
こんな練習をしていると、1曲の練習でも1時間くらいはアッと言う間に過ぎてしまいます。基礎練習にしろ、曲練習にしろ、このように丁寧に練習して行くことを考えると、楽器の習得には本当に時間がかかるなと思うと共に、贅沢な趣味なのだなと思います。
サックスを始めた当初より、これの上達には時間がかかること、また時間をかけなければ上達できないこと、丁寧に地味な練習を継続しなければならないことが一層具体的に理解できてきたといったところです。
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