温暖化ガス25%削減
政治関連の記事を連続して記載します。
次回からは、またサックスの記事を記載したいと思います。
鳩山首相は、各国が歩調を合わせるとの前提付きですが、1990年を基準として温暖化ガス25%削減を日本の目標とすると国連気候変動サミットで表明しました。
日本は2001年の京都議定書で、1990年比6%削減を割り当てられましたが、2005年現在では逆に1990年比6%増の実績になっています。
自民党の案は1990年比8%、2005年比15%だったのですが、鳩山案は2005年比約30%削減になります。つまり、現在の排出量の約3割を削減するという、革命的な目標です。
太古の昔から昼間に地球に降り注いだ太陽からの熱エネルギーが夜の間に赤外線として放出され、地球を一定温度に保ってきたのですが、温暖化ガスが大量に地球の空高くに堆積した結果、地球の熱エネルギーの放散を抑えることとなり、温暖化が進行しています。このままでは私達の孫の世代、曾孫の世代にはとんでもないことが起きる可能性が現実のものとなっています。
先進国については、昨年のバリ会議(COP13)で2020年の中期目標を1990年比で25 ~40 %とすることが議論されましたが、鳩山首相はこの科学からの結論を重視すべきとの考え方です。
科学的な結論としては気温上昇を2℃以下に抑えるには、さらに2050年までに全体では50%以上削減、先進国は60~80%削減が必要になるそうです。
ところで、理想主義と空想主義は全く異なります。鳩山首相にしても、いくら科学からの結論だからと言って、全く可能性の無い空想的な目標を全世界に発信したのではないはずです。必ず実現できるとの理想主義的発想での提案と思います。
自民党の考え方はできるものから積み上げ、ここまでしか出来ません、経済が成り立たなくなりますでしたが、民主党の考え方はまず目標を立て、それに向かって発想を大転換して達成して行こうというものです。
・自然エネルギーの大々的開発(太陽電池、風力発電など)
・ガソリン自動車の全廃?
・省エネ家電製品へのスピーディーな転換
・産業界の製造プロセスの大転換(莫大な資金が必要)
・地球温暖化対策税の創設
・国内排出量取引制度の創設
・原子力発電所の拡大についても、改めて真剣な議論、検討が必要
等々、従来の発想を大転換しての政策が必要になりそうですが、うまくやると大きな経済的需要を生み出し、経済活性化につながる可能性があります。でも、これの実現のためには、理想実現に向かった日本国内だけでなく、全世界的な合意が必要になってくるのではないかと思います。
地球温暖化防止には私の現役時代の仕事とも関連があり、この問題には大きな関心をもって推移を見守って行きたいと思います。
なお、現在の排出割合は以下のようになっています。
産業 36.1 %
運輸 19.1 %
オフィスなど 18.1 %
家庭 13.8 %
その他 12.9 %
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コメント
国際社会の中での日本の立場を明確にし、国益を守ろうとする鳩山首相の外交は、見事なものです。自民党・官僚政治の愚劣で無能な政治の終焉、なんとも爽快です。
利権政治、愚民化教育を一掃して、新時代の豊かな社会を作り出したいものです。
その中で、知識時代に入った日本社会が必要とするのは、優れた教育機関です。
必要な社会知識も外国語能力もIT知識も授けず、テストと競争で追い詰め、劣等感を持たせ不登校、退学者、ニート、自殺者を作り出す誤った教育を止めなければなりません。
学校教育のデタラメと腐敗を明らかにし、改革の方向を示した衝撃的な本「『おバカ教育』の構造」(阿吽正望著 日新報道社)は、正に日本版「危機に立つ国家」です。
教員よ。すぐに教育を改めなさい!
投稿: 勝手に推薦隊 | 2009/09/24 7:26:55