鳩山内閣の閣僚の経歴
連続して政治に関して記載します。
鳩山内閣のスピーディーな滑り出しを見ていると、やはりチャンと考えていたのだなと分かりました。
今回の内閣で、私が興味を持って見た側面の一つは理系首相であること、理系の閣僚がいること、今までの自民党の閣僚とは違った経歴の閣僚がいることです。
人の価値観、判断の基準等は、今まで育ってきた経歴に大きく影響されるはずだと思いますので、この異色の経歴は政治的判断、行動になんらかの影響を及ぼして行くと思います。
経験していないことしか理解できないのではなく、有能な人は経験していないことも深く理解できるのだとは思いますが、庶民のことが分かるような素振りで人気を得たものの、口を開けば全くそれが理解できていないことを晒し続けた前首相のようなこともありますので、経歴は大切な一面であることは確かだと思います。
会社においても、従業員を大切にすると言いながら、現場第一線の従業員の真の気持ちを分かっていない経営者も多くいます。
鳩山首相
工学博士です。事業会社での職業経験がなく、前職は大学助教授ですが、専門が経営工学なので、経営をシステマティックに見る知識、感性を多く持っているのかなと思います。経営工学なので、数学系が得意な方面の学問の専攻ではと思います。日本の経営においても大きな成果を期待しています。温暖化ガス25%削減の演説では、科学が出した結論を尊重すると、理系らしい表現がありました。25%削減を実施する場合の産業構造変革と経済の関係のシュミレーションはご自身の理系専門分野の得意分野かと思います。
ちなみに、弟の鳩山邦夫は文系です(東大法学部)。
管国家戦略相
父親が化学系企業の工場長ということなので、産業界の雰囲気は経験しているのかなと思います。東工大理学部応用物理学科卒ということですが、学生運動をリードし、そのまま政治の世界に入ったような経歴です。卒業後直ぐ弁理士の資格を取り、特許事務の仕事をしていたので、会社のような大きな組織の中で働いた経験はお持ちではないようです。
川端文部科学相
京大工学部、京大工学部大学院修士卒ですが、東レのサラリーマン生活を経て、40才代初期に政治の世界に入ったとのこと。労働組合員として、竹村滋賀県知事の選挙活動をしたことが政治に入るきっかけになったとのこと。公立高校で普通に受験勉強をして普通のサラリーマンになった感覚がどう政治に反映されてくるのか、興味のあるところです。
平野官房長官
中央大学理工学部出身で、松下電器産業(現・パナソニック)に入り、47才の時、電気労連の支持で衆議員に当選した経歴です。この人も普通のサラリーマン経験があるので、その感覚に期待しています。
直嶋経済産業大臣
父親を早く亡くし、定時制高校から神戸大学経営学部に進んだ苦労人。トヨタ自動車販売(現、トヨタ自動車)に入社し、組合活動に参加し、全トヨタ労連専従、全トヨタ労連組織局長、自動車総連副会長を経て、自動車総連推薦で民社党から参議院選挙に出馬し当選という経歴です。民主党らしく労組出身大臣ですが、苦学し、労組経験をした庶民感覚に期待しています。現場第一線の経験が足に地の付いた経済産業政策に反映されることを期待します。
その他に松下政経塾出身者が原口総務大臣、前原国土交通大臣です。
このような側面から見ても、親の地盤をそのまま受け継ぎ、親への支持を自分への支持と錯覚したかもしれない世襲議員の多い自民党では、発想、見識に限界が出てきたことも分かる気がします。
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