柔らかい音を出したい!
THE SAXの11月号(Vol.37)に原ひとみ先生の誌上レッスンという記事があり、この号では高校生でサックス暦5年の吹奏楽部員からの「柔らかい音を出したい!」との質問への回答という形で、「芯があり、豊かに響く音を作りましょう」として解説がされています。芯のある音は「息圧のかかった、比較的にスピードの速い息をしっかりと楽器の中へ通していくと生まれる」と書かれています。これがどうしたら実現できるのか、さらに解説はされています。以前からよく読んだ記述ですが、これはやろうとしてできるものではなく、自分で結果を出して結果として実感できる感覚のようにも思えます。
「strong091004.mp3」強く吹いた場合
ところで、先日来 Summer Time を録音してみているのですが、録音したものを家内に聞いてもらうと、強く吹きすぎているのではないかとのコメントがありました。
そこで、私の通常の感覚で吹いたものと、弱く丁寧に吹こうと意識して吹いたものを録音して比較してみました。SoundEngine Freeでその音の波形を調べ、実際の音を比較してみました。
「weak091004.mp3」 弱く吹いた場合
上段が現在の私の通常の吹き方での波形です。下段が弱く吹いたものです。strong またはweak の文字をクリックすると音が出るようにしました。
波形を見ると、弱く吹いたものは音の強弱のけじめがきれいで、ヒゲのような雑音も少なくなっています。音そのものも、聞いてみるときれいです。自画自賛ですが、音の減衰波形もきれいで、こうしてみると、耳で聞く以上に吹き方で差が出てくることが分かります。楽譜上は全く同じところを吹いて、この差です。
全部を通して吹いたものは下記です。
これらから、私はもっと弱く吹く意識で吹かなければならないのだと分かりました。
実は弱く、でもしっかり吹こうとすると、お腹での息の支えがしっかりしていないとできません。つまり、いわゆる複式呼吸がマスターできてこないと、なかなか弱くは吹けず、ついつい台風吹きになってしまいます。
THE SAXでは、アンブシュアの大切さも書かれています。
お腹でしっかり息を支え、口を噛み締めないで、弱い音をしっかり出せる息のスピードが保持できれば良いのだと、かなりは実感を持って分かってきたとは思うのですが、これが本当の意味で実現できるようになるには、まだまだ練習の積み重ねが必要のようです。
練習の合間にプロの柔らかい音を聴き、道遠しを実感しますが、プロの音を頭に叩きこんで、少しでも近づきたいと思っています。
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コメント
おじさんのサックス さんへ
良い音は本当に難しい課題ですね。最近は練習時間が多く確保できるようになったので、運指がうまくできるようになった後も1曲にこだわり続けて練習して、音色の追求をするようにしています。
youtubeでいろいろな演奏を聞いていますが、良い音を体に覚えこませると共にその姿勢も参考にしています。簡単に画像を見ることができ、とても便利な時代になりましたね。
投稿: manchan | 2009/10/06 7:03:00
偶然ですが、私も今、
緑川英徳さんの「セイリング」を練習していて、
何とか、あの柔らかい音を・・・と、試行錯誤中です。
本当に難しいものなのを実感中、
でも、何とか頑張って続けたいと思っています。
投稿: おじさんのサックス | 2009/10/05 11:06:52